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ネットからひな形を入手してBCPを作成中です。
ひな形の通りに内容を入れるだけで完成するようですが、目標復旧時間のところで困っています
どのように目標時間を考えれば良いのでしょうか?
何日くらいが平均なのでしょうか
ご質問ありがとうございます
目標復旧時間をどのように設定してらいいのかというご質問と解釈いたしました
答えとしては、平均的な数字というものは存在しません
というのは、目標復旧時間というものは、事業の特性や体力によって異なるからです
簡単に言えば、事業が傾く・破たんするのが「どのような状態が、どのくらいの期間続く」のかによるのです
介護事業や障害福祉事業であれば、サービス報酬と利用者負担分という収入がなくなるような業務の中断が、いつまで続くと経営が傾くのか
それを明確にした上で、事業が傾く・破たんする以前、可能な限り余裕をもって中断した業務を復旧させることが重要となります
よって、災害等発生の時点~経営上の限界に至る時点の期間内で、収入を支える重要な業務を復旧させなければならない時期を設定することとなります
重要な業務はいくつもあると思いますが、それぞれに復旧にかかる労力と財力、処置時間が必要でしょうから、それらを整理して復旧可能な時期を見出します
また、違う考え方として、利用者・顧客がサービス提供の再開を待っていられる限界から算出する方法もあります
この場合は、何が何でも重要な業務を、その限界時期までに復旧させなくてはならないのですが、色々な制約で復旧に至らない場合の対処も考えておく必要があります
いずれにしても、論理的な根拠をもって目標復旧時間を設定した方が良いのですが、実際には、どうなるか分からない部分もあります
まずは、概ねの時期がどこにあるかを意識しながら、「経営上の限界」と「収入を支える重要な業務」を見定めるようにした方が良いと考えます
言葉の意味についての質問です。
業務継続計画と事業継続計画とでは、違いがあるのでしょうか?
又、業務継続計画の業務とは、重要業務の意味でしょうか?
色々な言葉があって戸惑っています
ご質問ありがとうございます
ご質問1:業務継続計画と事業継続計画との違い
内容は全く同じもので、どちらも英語表記でBCP(Business Continuity Plan)と言います
厚労省が提唱するBCPは、災害等の非常事態下においても介護と障害福祉事業が提供する「サービス業務」を中断させないための戦略を計画書に落とし込んだものを意味します
よって、「業務継続」という言葉を使用しています
なお、経産省が提唱するBCPは、非常事態下にあっても事業の運営・経営を継続させるための戦略と計画書という意味合いで「事業継続」と言っています
どちらも、考え方や向かうところは全く同じものです
ご質問2:業務継続計画の業務とは重要業務のことを意味しているのか
そのとおりとお考え下さい
事業の主軸・メインである業務を「重要業務」といい、中断することで事業運営・経営が困難になるような業務を言います
八百屋さんで例えれば、商品の仕入業務と販売業務のどちらも重要業務であり、どちらか・どちらも中断すると事業運営・経営に直接影響を及ぼします
事業運営・経営上の非常事態にあっても、事業を支える重要業務の継続というのが、業務継続・事業継続の戦略の命題となります